【ストーリー】
寝たきりの妻を名古屋の病院に残し、富山に転勤する息子一家と暮らさなければならない老夫。しかし妻に会いたいという思いは日ごとに強まり、ある日彼は名古屋へ向う列車に飛び乗ってしまう。だが、ふとしたことから途中下車を余儀なくされた彼は、そこで、今しがた老妻に先立たれた旅館の主人と知り合うことになる―。
ある日じゃなくて引っ越し3日目にいてもたってもいられなくなる。
発つ前の日は見舞いに行きながら会えずじまいのままに
そうそうと帰宅しながら
遠く離れて富山に来てみれば居ても立っても居られない。
3千円を握りしめてとにかく列車に乗ってしまう。
名古屋では虫の知らせか
病の床でお父さんが来てくれる気がすると心待ちにする妻。
不器用で無骨で遠慮がちで頑固でわがまま。
思いも言葉も行動もスムーズには行かなくて
巻き込まれた周りの人の混乱と
何より本人の戸惑い。
笠智衆の演技が素晴らしい。
思いがけず宇野重吉も見ることができた。
テレビドラマだけどいい時代のいい映画を見れた。
介護に向き合う日々には思い当たることも多くて身につまされる。