中国激動の時代に生きた、京劇俳優の程蝶衣と段小樓。女形の蝶衣は段小樓を愛していたが、彼は娼婦と結婚してしまう…。戦争が、京劇という芸術の世界も侵しつつあった時代を背景に描かれる、ふたりの男たちの愛憎のドラマ。
前半は、京劇の学校で厳しい訓練に耐える主人公の少年ふたりの友情にスポットをあて、後半は、時代の波に飲まれながらも、愛と演劇を貫く男たちのストーリーがつづられる。段小樓を愛しながらも、その愛を得ることができず、苦悩する程蝶衣を演じるレスリー・チャンの艶やかな美しさが圧倒的な存在感を見せる。段小樓と結ばれる娼婦はコン・リー。監督はチェン・カイコー。カンヌ映画祭パルム・ドール賞受賞作。(斎藤 香)
以前から見たいと思って探していたものがやっと見れた。
時代のうねりがあまりに大きいので、歴史とからめたストーリー自体は深みのない部分もあるが
京劇の歴史がまた、時代に大きく翻弄されていたことを知るには充分であった。
京劇の俳優がまた時代に翻弄されるのも無理はない。
といってもストーリよりもひたすらレスリーチャンの程蝶衣を追っていて
大好きなコン・リーさえ霞む美しさ。
所作振る舞い容貌すべてが美しくはかなげで目が離せない。
哀しみに大きな瞳に涙がたまるときはなおさらに。
傷ましいレスリー・チャンの最期とダブってしまうのをどうしようもない。
この作品があったから悔いはないともいえるが
この作品が彼を追い詰めたという気もして複雑。
小豆時代の子役も印象的。
170分の映画を飽きずに見てしまう。
このビデオが目に付く場所にあったのは東山紀之と蜷川幸雄での舞台化があったからだと
今頃気づいた。
なるほど東山紀之は適役。
舞台も見てみたくなった。